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中国(深セン・マカオ)に行ってきました

 

先週、中部ものづくりUNITEDの海外視察で中国(深センとマカオ)を訪問しました。

 

当初の計画では深センと香港を訪問する予定でしたが、香港の「逃亡犯条例」をめぐるデモの影響で訪問先変更となりました。

 

飛行機は香港に飛び、香港で高速船に乗り換えて深センに向かうという行程でしたが、飛行機の乗り換えと同様の手続きで船に乗り換え、名古屋で預けた荷物の受け取りも深センでできるという、便利な流れになっていました。

 

深センに入って最初の印象は、街がキレイ(整備されている)!
他の中国の都市では、昔の少々汚い街並み、建物が残っていたり、それを取り壊した瓦礫の山があったりしたのですが、深センはそのような所がほとんどない。


また、もう一つの驚きは、電気自動車の普及。

市街地を走るバス、タクシーは全て電気自動車になっているとのことでしたし、一般の二輪車(バイク等)はほぼ全てが電動化されていました。市民の自家用車がエンジン車で走っているとはいえ、道路を走る車の音がとても静かでした。また、充電用の駐車場も整備されており、こんなスピード感で急速に電動化が進む中国で日本のエコカーはどうやって勝負するのだろうと心配になりました。

 

電気自動車のタクシー(他から引用)

 

1980年代から経済特区として急速に発展し中国第四の都市となった深センは、中国の中で最も近代的、先進的な街なのだと感じた一方で、街の歩道、建物の至る所に監視カメラがあり、私たちのような旅行者も滞在中どこで何を食べたかがわかるくらいにあちこちで監視されているんだと感じました。

 

企業視察では、深セン市街地のインキュベーション施設に拠点を構えるスタートアップ企業、物流自動化に関するソリューションを提供する新興企業、日本向けに切削、板金等の部品加工を手がけるローカルメーカー等を訪問しました。

 

最初の2社はともに非常に若い会社で、スタッフの多くがアメリカをはじめとする海外への留学経験をもつ、いわゆる「海亀」と呼ばれる人達でした。
そのような優秀な頭脳を生かし、AIを活用した自動化技術を提供していましたが、あれだけの人口(深センだけでも約1,500万人)を抱える中国で既に人の仕事を自動化機械に置き換える動きがおそらく日本以上に進んでいることに中国のスピード感を感じますし、20代、30代の若い世代が次々と新しい挑戦をしているところに、少子高齢化、人口減少社会の日本はどこまでついていけるのかという不安も感じました。

(物流自動化の企業の社長は、日本の「ドラえもん」の影響を受けて起業したとのこと。将来はドラえもんを作ることを目指しているそうです。志がスゴい!)

 

スタートアップ企業が集まる施設

 

また、部品加工メーカーは確かに今までにも見たことがあるような中国の加工屋さんという感じではあったのですが、日本からの小ロット、短納期の物件に対応できる強みを持っており、少量部品であっても品質、納期、価格面で日本側の要求に対応できているところに脅威を感じました。
日本国内では部品加工メーカーの減少が続き、存続しているメーカーに仕事が流れている傾向がありますが、その傾向は日本にとどまらず海外にも及んでいることを実感することができました。
中国のものづくりの状況は、いつまでも注意して見ていなければならないということですね。

 

旅行の最終日にはマカオを訪問し、少し観光。
ポルトガル領時代の欧風の街並みやポルトガル料理を楽しみ、宿泊先のカジノでルールもわからないゲームに挑戦して、ディーラーに威嚇され即敗走したりと充実の時間になりました。

 

 

ほぼ2年ぶりの海外視察となりましたが、やはり、海外の経済やものづくりの動向を自分の目で確かめ、雰囲気を感じてくることはとても刺激になります。今回は社員も1名同行してくれましたが、社員にも自分なりに感じたことをこれからの仕事に生かしてほしいと思います。

 

最後に今回の視察旅行を企画、案内して頂いたNCネットワーク名古屋の皆さま、同行して頂いた各企業の皆さまには大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。